
2015年4月に新しい食品表示の法律「食品表示法」が施行されました。
この法律は「名称、原材料名、アレルゲン、添加物、遺伝子組み換え食品、原料原産地、賞味(消費)期限、保存方法、原産国、食品関連事業者、栄養成分表示等々」の項目をまとめて表示することを義務付けています。
たくさんの項目がありますが、消費者にとって必要な情報提供のためです。
特に私が興味深く感じているのが、赤文字で記した「原料原産地の表示」です。

この法律は消費者への情報提供を目的としており、国内で製造した全ての加工食品が原料原産地表示の対象となります。
これまでは、加工食品の原料原産地表示は生鮮食品に近いと認識されている22食品群と4品目に限られていました。
これは、全加工食品のの商品の内わずか1割程度だそうです。これに漬物も含まれます。
農林水産省のホームページの資料をみると、原料原産地表示制定時の経緯では、「検討時には、南高梅の一大産地である和歌山県及び同県内漬物業者から、梅干しの原料原産地表示を制定してもらいたいとの強い要望があった。 そのため、梅干しと、梅干し以上に輸入原材料比率が高かったらっきょう漬けを 最初の義務化品目とした。」とあります。(http://www.maff.go.jp/j/syouan/hyoji/gen_gen/pdf/20160427_kawamura.pdf)参照

漬物は早くから産地をごまかしていた業者が居たみたいですね。(特に梅干し)
そして平成13年から漬物の原料原産地表示が義務付けられました。当時は全商品の原料原産地表示をしなければならなかったので、ラベルの表示の書き換えが大変だった記憶があります。
みなさんもご存知の通り、漬物は結構中国産の原料を使っている事が多いんです。これは、やはり販売価格をおさえたり、年間を通じての安い原料の確保などの為なんですが・・・。
表示義務後は「漬物=中国産」とイメージが付いたかもしれません。
もちろん、国産原料の漬物も製造していたので、全てが「漬物=中国産」と思われるのも歯がゆい思いでした。実際、漬物だけではなく、一部の加工食品も中国産原料を使用しているの物があるのが現状です。ただ、表示していない食品があることも事実です。
今後はすべての加工食品において原料原産地表示が義務化されます。国内製造であっても、外国産の原料を使っていればその旨表示しなければなりません。もちろん、国産原料でも表示しなければなりません。
今まで国産原料の食品と思って買っていたものが外国産原料使用だったりします。安い価格だけで商品を選んでいたのが、原料原産地も考えながら購入することになるでしょうね。
だからと言って、外国産原料の使用にいいイメージを持たないのも良くないかもしれません。日本は外国産原料なしでは加工食品は成り立って行きません。噂や風評に流されず、しっかりとした情報の元で外国産原料・食品をもっと理解する必要があると思います。
しかし、国産原料はやはり安全・安心であることもまた事実です。改めて、国産原料食品が見直されるきっかけになるかもしれませんね。
以上、独り言でした!
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