―瓜の漬物の定番です ―
塩漬メニューのコーナーで保存用に作った塩漬で、瓜の奈良漬(かす漬)を作ります。
ここでは瓜の塩漬を塩抜き工程をせずにかす漬にして味付けをします。
「瓜の奈良漬 早漬け編」では瓜の塩漬を水で塩抜きして、調味かすで味付けしました。
この方法は塩抜き段階で水分が含まれるので、夏場などは常温で漬けると野菜・調味かす共にすぐに発酵して酸っぱくなります。
従って、冷蔵庫で漬けなければなりません。
一方、塩抜き工程をしない漬け方の場合は塩分が高いため、調味かすが発酵せずに酸っぱくならないために、常温で漬けることができます。
瓜の奈良漬は本漬け、飾り漬けの2工程を要します。今回は漬け替えながら瓜の塩分を徐々に低くしていきます。漬け替えながら瓜の塩分を低くしていくので、完成までにはある程度の期間を要します。
左図はかす漬(奈良漬)の製造工程のイメージです。
とにかく、かす漬(奈良漬)は味がなじむまで漬け替えの繰り返しです。2回漬け替えてかすの味がなじまなかったら、もう1回漬け替えればいいのです。
手間ひまかかりますが、出来上がったらべっこう色の美味しいかす漬がお召し上がりになれますよ。
焦らずに、片手間ついでにお作りになれば、負担にならずに良いと思います。
―奈良漬用の調味かすです ―
調味かすを作ります。
瓜の塩漬 ------------------- 4.5Kg(今回の場合)
酒粕 ------------------- 3Kg
砂糖(中ザラ等) ------------------- 1Kg
白だし ------------------- 10ml
保存用の容器
※味付け等はお好みで調整して下さい。
※材料はよく混ぜてください。
※中ザラ糖は白砂糖でも結構です。
※混ぜた時中ザラ糖がよく溶けませんが、漬け込み中に溶けますので心配いりません。
― まずは本漬けです ―
瓜の塩漬と調味かす、容器を用意します。(写真①)
容器の大きさで調味かすの量は調整して下さい。
今回瓜の塩漬は4.5Kgでした。タルは20号を使います。
容器の底に軽く調味かすを敷きます。(写真②)
瓜の塩漬を容器に詰めていきます。
瓜は腹側が窪んでいますので、くぼみに調味かすを塗り、腹側に空気が入らないようにしながら容器に詰めていきます。
(写真③)
写真③のように瓜の腹側にかすをぬりまがら、瓜を容器の底にぎゅうぎゅうに敷き詰めます。(写真④)
調味かすを塩漬がかぶる位かけます。(写真⑤)
その上にさらに残りの瓜を腹側にかすを塗りながら敷き詰めます。(写真⑥)
この作業を繰り返します。
今回は4段回漬けました。
― 第2工程飾り漬けです ―
本漬けした野菜を軽く洗って、水気をふき取ります。
飾り漬けは本漬と同じレシピの調味かすを使用します。
容器の大きさで調味かすの量は調整して下さい。
本漬け後の瓜と調味かすを用意します。(写真⑬)
調味かすはよく混ぜておきます。(写真⑭)
本漬けで瓜が漬かっていますので、本漬け前よりも若干重量が減っています。
味は付いていますが、まだ塩気が残った状態です。
容器の底に軽く調味かすを引きます。(写真⑮)
本漬けの時と同様の作業です。
瓜の腹側にかすを塗りながら容器に敷き詰めていきます。
(写真⑯)
本漬けの時と同様の作業です。
本漬けのときと同様に瓜を重ねて漬けていきます。(写真⑰)
ゴムで口を縛って、飾り漬けの完成です!(写真⑱)
本漬けの時と同様の作業です。
1ヵ月程度かすがなじむまで、冷暗所で保管します。
飾り漬けして1ヵ月後の奈良漬です(写真⑲)
きれいなべっこう色に漬け上がりました!
この時点でまだ塩気が強い時は、もう一度上記の調味かすで漬け替えしましょう。
きれいに盛り付けて、美味しく頂きましょう!(写真⑳)