― 定番の漬物です ―
漬物の定番「梅漬」をご紹介します。
比較的高い塩度で漬けますので、あまり失敗なく漬けられると思います。
ここでは、梅の塩漬(白梅)をご紹介します。
白梅は昔ながらの梅で、そのままでも召し上がることができます。
白梅をつけ替えると、かつお梅やしそ梅、はちみつ梅などができます。
塩漬が面倒な方は、いきなり味付けできる「直漬け」をおすすめします。
生梅を用意します。写真は福岡産の「南高」という品種です。
(写真①)
完熟梅を使えば、さらに美味しく漬かります。
梅のヘタをつまようじや竹串等できれいに取ります。
(写真①)
ヘタの周りをなぞればきれいに取れます。(写真②)
梅を水洗いし、ボール等に入れかぶるくらい水を注ぎ、1~2時間あく抜きをします。
生梅 ------------------- 5Kg
塩 ------------------- 1.1Kg
(生梅に対して約22%の塩)
漬物用プラスチック製のタル(写真は15型)
(サイズが色々ありますのでお好みでご用意下さい)
重石(写真は8.5Kg型)(タルに合わせてご用意下さい)
蓋(タルに合わせてご用意下さい)
きれいなビニール袋
※重石は梅に対して最低1.5~2倍程度のものを用意します。
※塩は1Kg(約20%)で良いとする方もいらっしゃいますが、失敗しないために敢えて濃い塩で表記しています。
― 塩加減が重要です ―
まずは下漬けをします。漬け方は胡瓜の塩漬と同様です。
塩を漬けやすいように3つに分けます。
底用(6分の1=約180g)、中部用(6分の2=約360g)、
上部用(6分の3=残りの塩半分)に大体で結構ですので、あらかじめ分けておきます。
原料の梅も大体でよいので、3つに分けておきましょう。
タルの底に軽く塩をふります。(写真⑥)
最初の3分の1の梅を隙間がないように並べて塩(底用180g)をふります。(写真⑦)
同じように中部に3分の1の梅を隙間がないように並べて、(中部用360g)をふります。(写真⑧)
下部(写真⑦)の漬込みよりも必ず塩の量が多いように漬けます。
残りの梅を隙間がないように並べて上部用の塩をふります。
写真⑦、写真⑧に比べるとびっくりするくらい塩の量が違いますがこれで大丈夫です。
野菜の塩蔵のときの塩の目安は下部が少々、中部はもう少し多く、そして残り上部は雪景色になるくらいに塩をふります。
塩蔵野菜を作る際は必ず塩の量は下の方は軽く、上の方は多くふります。
これは、重力の影響で塩分は下部に沈む性質があるため、下の方は軽く、上の方は多く塩を振ると結果的にタル全体の塩分が上下均一になります。
左図⑩を参考にしてみて下さい。
ビニールと蓋をして重石を乗せます。
重石の重さは最低でも梅の重さの1.5~2倍程度必要です。
(写真⑪)
写真⑫は漬けてから3日目の状態です。
塩水が上がっているのがわかります。
(写真撮影の為に、重石はずしています。)
塩が梅に対して22%使用しているので、間違いなく塩水が上がってくると思いますが、万が一1週間経っても塩水が上がらない時は濃い塩水(水1000mlに塩200gを溶かす)を梅が漬かる程度まで注いで重石をして下さい。
1か月程度冷暗所で保存すれば、白梅の完成です。(写真⑬)
1か月位すれば重石を外して、別のきれいな容器に移してほこり等が入らないようにビニール袋、ふた等をかぶせて保存しましょう。
しょっぱいですが、このままでも美味しくいただけます。
梅の塩漬の漬け汁は「白梅酢」と言います。(写真⑭)
この白梅酢はしば漬、赤紫蘇の塩漬などに使用しますので、捨てずに保管しておきましょう。
梅の塩漬をさらに保管したい場合は、ビニール袋等に移して空気が入らないように口をゴム等でしばって、冷暗所で保管しま
す。
写真⑮は塩漬けして2年目の梅です。